日本財団 図書館


 

滑らない状態に保持する。
オ 漁ろう作業等においては「滑り止めのついた長靴」等の使用の励行を図る。
(3)漁ろう作業等甲板上における作業の際の命綱又は作業用救命衣の使用徹底、げん梯又は手すり及び踏みさんを施した適切な歩み板、安全ネット等の使用の励行、荒天時における漁ろう作業の取りやめ等自主的な安全基準の作成の促進等「海中転落」防止対策の推進
「海中転落」を起因別に見ると、荒天時における、船内への波の打ち込み及び著しい船体の動揺等により発生する「波浪」及び荒天時以外の船体の動揺等により発生する「その他」によるものがそれぞれ13.8%と最も多く、次いで漁具・漁網等にからまる等して発生する「漁ろう装置・漁具漁網」が10.3%となっています。
また、本災害の特色としては死亡率が約75.9%と極めて高く重大災害につながること及び事故が夜間あるいは乗組員が作業に集中しているとき等人が見ていないときに多く発生し、しかも事故にあった本人が死亡している場合が多いことから、起因不明が極めて多いことです。
「海中転落」については、このような状況を踏まえ、船内設備、作業方法等を再検討し、特に次の防止対策を徹底しましょう。
?漁具、漁網等を海中へ送り出し、又は巻き込む場合における漁具、漁網等には、みだりに身体をふれさせ、若しくはまたがらせ、又は作業に従事する者以外の者をこれに近寄らせない。
?漁ろう装置の運転、漁具、漁網等の走行の調整等の作業に従事する者の服装は、袖口、上衣のすそ等を締め付ける等巻き込まれるおそれのないものとする。
?作業開始前に漁ろう装置及びその付属装具の点検を行うとともに、走行中の漁具、漁網等がからんだり、もつれたりした場合は装置を停止する等安全状態となったことを確認してから行う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION